代理出産のための心のケアと準備 ― サダフ・サヒブザダ医師が語るメンタルヘルスの視点(By ACRC Global)

Embra Health のサダフ医師を迎え、ケースマネージャーのスロンヌが代理出産に向けた心の準備について対談しました

代理出産を通じた親になるプロセスは、身体的な側面と同じくらい、心の面でも大きな経験です。多くの依頼者(Intended Parents, IP)にとって、その道のりは希望に満ちている一方で、つながりや喪失、変化にまつわる複雑な感情や疑問を伴います。

Embra Health の創設者兼CEOであり、心理学博士・家族療法士でもあるサダフ・サヒブザダ医師は、代理出産にまつわるこうした感情面に寄り添いながら、専門的な視点から丁寧なアドバイスを提供しています。生殖医療や第三者生殖、カウンセリングの経験を活かし、IPがどの段階においても心の準備を整え、安心して進められるようサポートしてくれます。

ACRC Global では、医療面だけでなく、感情的・心理的なサポートこそが本当のケアであると考え、Embra Health と提携しています。私たちは、親になるためのプロセスをあらゆる側面から支えていきます。

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代理出産に向けた心の準備を理解する

代理出産は一般的な親になるプロセスとは異なり、特有の感情面での課題があります。Saサダフ医師は、この「心の風景」を理解することが、感情的な強さを育む第一歩だと強調しています。代理出産を単なる医療的プロセスとしてではなく、人と人との関わりが重なり合い、時間とともに変化していく大切な旅として捉えるよう、彼女はIP(依頼者)に呼びかけています。Embra Healthでは、その視点を大切にサポートしています。

1. 健全な依頼者と代理母(GC)の関係づくり

代理母(GC)とのコミュニケーションや信頼関係は、代理出産のプロセスにおいて中心的な要素です。依頼者は、現実的な期待を持ち、最初から互いに共感を育むことが大切です。サダフ医師は、依頼者が信頼関係を築き、適切な境界線を保ちながら、支え合える誠実な関係を育む方法を示しています。その際には、依頼者と代理母それぞれの役割や距離感を尊重することも重要です。

2. 妊娠と赤ちゃんとのつながりを育む

生物学的・身体的なつながりがないことから、感情的な距離を感じることもあります。サダフ医師は、日記をつける、音声メッセージを送る、節目ごとの手紙を書くといった意図的な習慣を取り入れることを勧めています。これらのシンプルで意味深い行為が、赤ちゃんとの絆を深め、依頼者が「親としての居場所」を感じ、心の支えを持つ手助けとなります。

3. 喪失、不確実性、もしもへの対応

心の準備には、不確実性に備えることも含まれます。代理出産では、サイクルの失敗、遅延、あるいは喪失などの困難が起こる可能性があります。サダフ医師は、こうした可能性をあらかじめ想定し、パートナーやサポートネットワークと率直に話し合い、対処方法を準備することの重要性を強調しています。不確実性を言語化することで、その影響を和らげ、感情面での強さを養う助けになります。

4. 意見の食い違いやコミュニケーションの管理

どんなに計画を立てても、誤解や行き違いが生じることがあります。サダフ医師は、能動的で思いやりのあるコミュニケーションの重要性を強調しています。不安を共有し、ニーズを明確にし、感情的な反応を責めずに整理するスキルは、緊張した場面でも関係者全員が尊重され、理解されていると感じるための強力なツールです。

5. 出産に向けた心の準備

出産が近づくにつれ、感情の高まりは大きくなります。喜びから不安まで、さまざまな感情が交錯する時期です。サダフ医師は、依頼者が自分の期待を振り返り、感情の反応に備え、メンタルヘルスのサポートを含む出産プランを作成することを勧めています。カウンセリング、仲間とのグループ、マインドフルネスなどを活用し、感情面での準備を計画することで、この移行期をよりスムーズに過ごすことができます。

6. 代理出産の歩みを讃え、その後の人生へ

赤ちゃんが誕生した後、多くの依頼者は喜びや安堵、精神的な疲労といった複雑な感情を抱えるようになります。サダフ医師は、意図的に振り返りの時間を持つことを推奨しています。感謝の手紙を書いたり、思い出作りの習慣を持ったり、あるいは自身の体験を共有するだけでもかまいません。旅路を讃えることで関わったすべての人を尊重し、親としてのアイデンティティを自信と優雅さを持って統合する助けになります。

なぜ、この感情面のサポートが依頼親にとって大切なのか

・理解による力づけ
自分の感情的ニーズに気づくことで、心の整理がつき、自分を大切にする力が育まれます。

・関係性の強化
代理母、パートナー、サポートしてくれる人々とのオープンな対話は、信頼と尊重を深めます。

・不確実さに立ち向かう力
感情的な困難に備えることで、問題が起きたときに反射的に動くのではなく、落ち着いて対処できるようになります。

・安定した親への移行
意識的な準備が、安心感と自信をもって親になる道を切り拓きます。

リアルタイムで届ける心のこもったサポート:Embra Health マスタークラスシリーズ

Embra Health は、家族づくりの歩みに寄り添ったサービスを提供しています。

サダフ医師による特別プログラム:7週間の「マスタークラス」シリーズ
『代理出産に向けた心の準備 ― 依頼親のためのガイド』
2025年春に開講

この7週間のプログラムは、依頼者が心の明晰さを育み、安心して家族づくりに臨めるよう導くことを目的としています。カリキュラムでは次のテーマを扱います。

1.代理出産の理解と自分自身の歩み
2.依頼者(IP)と代理母(GC)との関係づくり
3.妊娠や赤ちゃんとの心のつながり
4.コミュニケーションと対立の乗り越え方
5.喪失や不確実性への対処
6.出産に向けた心の準備
7.自分たちの代理出産の歩みを讃え、親としての新しい一歩へ

このコホート型モデルでは、専門家の知見に加え、同じ立場の仲間との交流も得られます。依頼者が「理解され、支えられ、安心して前進できる」と感じられるよう、あらゆる段階で寄り添いながら歩みを進めます。

依頼者のためのヒント:プロセスにおける心のセルフケア

・コミュニティとつながる
サポートグループやフォーラム、あるいは Emabra Health のコホートモデルなどを通じて、同じ立場の人々と支え合うことは大きな力になります。

・感情を整える
日記を書く、アートに触れる、マインドフルネスを実践するなど、定期的に自分の気持ちを振り返る時間を持つことで、感情に飲み込まれる前に整理できます。

・支え合うチームをつくる
セラピストやパートナー、大切な人に自分の気持ちや意図を共有し、支えとなってもらいましょう。

・意味のある習慣を持つ
赤ちゃんへの節目の手紙や、代理母への感謝のメッセージ、小さな記念品などは、心をつなぐ大切な証になります。

・移行を計画する
代理出産から出産、そして育児へと移っていく各段階を意識して大切にすることで、感情の揺れを和らげられます。

ACRC Globalによる依頼者と代理母の心のケアへの取り組み

ACRC Globalでは、代理出産の旅路において「思いやり」と「包括的なケア」を両立させています。

依頼者は、最初の相談から代理母のマッチング、法務調整、医療サポート、費用の透明性まで、個別に丁寧なカウンセリングを受けることができます。さらに、グローバルな専門知識と「マッチングが成立しなければ費用は不要(No Match, No Fee)」の安心ポリシーも提供されます。

一方、代理母は、心のサポートと実務的な支援を受けられます。各代理母には専任のケースマネージャーがつき、診察や手続き、日常の疑問や不安に寄り添いながらサポートします。

 

ACRC Globalでは、依頼者と代理母の心の健康が決して後回しにならないよう、Embra Healthと提携しています。公認の専門家による丁寧な心理評価と継続的なメンタルサポートを提供することで、代理出産は単なる医療行程ではなく、感情面も大切なプロセスの一部であるというACRC Globalの考えを実践しています。

さらに、代理母にはグループミーティング、オンライン交流会、リトリート、月次サポートミーティング(手当付き)など、多様な支援の場が用意され、依頼者と代理母の双方が尊重され、支えられ、つながりを感じられるコミュニティが形成されています。

最後に

代理出産とは、その本質において、愛と信頼、そして勇気ある希望に満ちた旅路です。サダフ・サヒブザダ医師のような専門家による振り返りや感情面の準備を通じて、心の整理とつながり、そして自信を持って親になる一歩を踏み出すことができます。

代理母との絆を築くことから、出産後の生活への準備まで、自らの内面に向き合うことで、代理出産に備えた心の強さと余裕を手に入れることができます。これは、あなた自身だけでなく、これから生まれてくるお子さまへの、かけがえのない贈り物となるでしょう。

 

今すぐ専門家に相談して、あなたのプロセスをサポートする方法を見つけましょう。

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