着床前スクリーニング (PGT-A・PGS)
「着床前スクリーニング」とは、体外受精によって作られた受精卵(胚)を子宮に胚移植する前に、その胚の一部を採取して染色体の数や構造に異常がないか調べることです。胚移植を行う前に受精卵を選別することができるので、妊娠率・出産率を高めて健康な赤ちゃんを授かることができる可能性が高まります。
胚が着床しなかったり、妊娠12週未満の段階で起こる流産のおもな原因は「染色体異常」と言われています。着床前スクリーニングを行うことで、染色体に異常のある胚を最初から避けることができます。ただ、この検査を行ったからと言って100%流産がなくなるというわけではなく、検査の結果をどのように解釈して移植する胚を判断するかということは、医師に任せることになります。
このように、着床前スクリーニング(PGT-A・PGS)を行うことで、無事に妊娠・出産できる確率を大幅に高めることができるので、弊社では胚移植前に極力検査の実施をお勧めしています。
<着床前スクリーニングを行うメリット>
・移植前に、染色体異常のある子どもの妊娠を避けることができます。
・妊娠率を上げることができます。
・流産の可能性を軽減することができます。
・希望する場合、男女の産み分けが可能になります。
<デメリット>
・PGT-A、PGSによって正常で、胚移植に適している胚だと判断されて移植しても、妊娠しなかったり流産する可能性もあります。
・着床前スクリーニングで調べるのは特定の疾患に限られるので、診断が100%確実ということではありません。
・解析結果が出るまでに時間がかかる(数週間)ので、PGT-A(PGS)を行う場合、新鮮胚移植はできません。