代理出産の法律をわかりやすく:IRLG創設者ウィル・ハルム氏に聞く (By ACRC Global)

Will Halm(ウィル・ハルム)氏のご紹介
ウィル・ハルム氏は、自らも代理出産と卵子提供を通じて親となった経験を持ちます。その体験は彼自身の人生を大きく変えると同時に、生殖医療法における取り組みの原点となりました。
国際生殖医療法グループ(IRLG)の創設者として、ハルム氏は、生殖補助医療(ART)を通じて家族を築く人々の法的環境を、大きく前進させてきました。特にLGBTQIA+コミュニティにおいて、その影響は非常に大きなものとなっています。

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個人的な経験から生まれた取り組み

ゲイの父親として、ハルム氏は代理出産に伴う複雑な法的・社会的課題に直面しました。特に、同性カップルの親としての法的承認が十分でなかった時代には、実の親でありながら法的に認められない場面があり、その親権を確保するために追加の法的手続きが必要でした。

自身の経験を通じて、LGBTQIA+の家族が直面する親権の不平等を痛感したハルム氏は、平等な親権を保障する法改正を推進する取り組みを行ってきました。現代社会における家族や親の多様な形を反映した法律の必要性を強く訴えています。

非伝統的な家族が抱える独自の課題に着目し、その経験から誕生したのがIRLGです。IRLGは、代理出産や卵子提供をはじめとする生殖補助医療(ART)のプロセスを、分かりやすく、安心して進められるよう支援することを目的とした法律事務所です。

ウィリアム・ハルム氏と夫、そして代理出産で誕生した3人の子どもたち

生殖医療・代理出産法におけるマイルストーン

IRLGを設立して以来、ウィル・ハルム氏は数多くの画期的な法的成果を成し遂げてきました。特に1998年には、代理出産における同性カップルの親権判決を初めて獲得しました。このケースは単なる事例ではなく、まさに彼自身の子どもと家族に関わるものでした。自らの家族を法的に認めさせるための闘いは、多くのLGBTQIA+家族に道を開いただけでなく、法律上の家族や親権の在り方が進化していることを示すものとなりました。

ハルム氏の取り組みは法廷にとどまらず、講演やメディア出演を通じて非伝統的な家族が直面する課題への理解を広め、包括的で公平な法制度の必要性を訴えてきました。COVID-19パンデミックの際には、渡航制限によって影響を受ける国際クライアント向けの緊急対応計画の策定に重要な役割を果たし、新生児のケアと親権の保護を前例のない世界的な困難の中でも確実に行いました。

ハルム氏の活動は、多様な家族形態の法的認知を進めただけでなく、代理出産を正当かつ思いやりある親になる手段として社会に理解・受容される土壌を築くことにも貢献しています。彼の取り組みは、現代社会における家族の多様な在り方を受け入れる法改正や社会的変化に、今もなお大きな影響を与え続けています。

生殖補助医療(ART)に対する政治的影響

ハルム氏のインタビューで重要なテーマのひとつとして取り上げられたのが、政治状況の変化が生殖補助医療(ART)の法律や実務に与える影響です。選挙ごとに新たな政策や規制が導入され、依頼者(IP)や代理母の法的権利に大きな影響を及ぼすことがあります。ハルム氏は、生殖の権利を守り進展させるためには、最新情報を把握し、積極的に関与し、取り組みを続けることの重要性を強調しています。

依頼者(IP)が代理出産法について情報を得る方法

ACRC Globalでは、依頼者の皆さまが国内外の代理出産に関する最新情報を把握できるようサポートしています。代理出産に関する法律は国ごと、また同じ国でも州ごとに大きく異なるため、権利を守り、法的に適正な手続きを進めるためには、積極的に情報を得ることが重要です。

◆情報を得るためのステップ◆

専門弁護士に相談する

ACRC Globalでは、国内48州および海外の信頼できる第三者生殖(代理出産など)専門の弁護士と連携しています。手続きの複雑さを軽減し、親となることに集中できるよう安心を提供します。

法改正の最新情報を定期的に確認する

法律は頻繁に変わる可能性があります。信頼できるニュースや法律ブログ、第三者生殖や代理出産法に特化した専門ネットワークをチェックしましょう。

サポートグループやネットワークに参加する

オンラインコミュニティや地域のサポートグループに参加し、他の依頼者の体験談や法的手続きの情報を共有することが役立ちます。

ワークショップやウェビナーに参加する

ACRC Globalでは、法律や医療の専門家によるウェビナーを毎月開催しています。一般公開のものもあり、YouTubeライブラリでも閲覧可能です。国内外の最新動向を学び、情報をアップデートしましょう。

代理出産エージェンシーとのオープンな連絡を保つ

私たちの専門チームは、手続きの全過程でサポートします。法律や要件の変更が影響する可能性がある場合は、ケースマネージャーと定期的に連絡を取り合い、安心してプロセスを進められるようにしてください。

情報を常に把握することで、依頼者は代理出産のプロセスを自信を持って、明確に、安心して進めることができ、法的にも個人的にも安全で満足度の高い親になる道を歩むことができます。

ACRC Globalの取り組み

ACRC Globalでは、ウィル・ハルム氏のような専門家と連携し、依頼者の皆さまが安心して親になるプロセスを進められるよう、揺るぎないサポートを提供しています。親としての権利や立場に疑念が生じることがないよう、全力で支援することを誇りに思っています。
私たちの目標は、家族の形にかかわらず、すべての家庭が親になる夢を実現するために必要なサポートとリソースを受けられる環境を整えることです。

最後に

個人的な経験と専門的な取り組みが交差することで、生殖補助医療(ART)を利用する家族にとって、しっかりとした法的サポートの重要性が改めて浮き彫りになります。ハルム氏の活動は、個人の挑戦が社会全体の変化を促す力になることを示しており、生殖医療法の継続的な進展の必要性を強く示しています。

ART(生殖補助医療)を通じて親になる可能性を考えている方にとって、法的環境を理解し、関連する取り組みに関わることは非常に重要です。ハルム氏の洞察は、道しるべであり励ましでもあり、個人の経験が社会に大きな変化をもたらす力を持っていることを改めて教えてくれます。

詳しい情報はIRLGの公式サイトでご覧いただけます。ぜひアクセスしてみてください。

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